ニュースレター

第32号 帳簿書類の保存平成28年12月08日

ごあいさつ

こんにちは、星野です。師走に入って一段と寒くなってきました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。12月と言えば大掃除の時期ですが、会社の書類をいつまで取っておけば良いのかと悩まれている方も多いのではないでしょうか。今回のニュースレターは帳簿書類の保存期間や保存方法についてです。

帳簿書類の保存

  • 帳簿書類の保存期間

 最近、スキャナ保存などの話題を見受けますが、帳簿書類の保存期間や保存方法について、まず、税法は、『法人は帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、作成又は受領した帳簿書類を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければならない』と規定しています。

 また、『法人が電子取引をした場合には、その電磁的記録を出力した紙によって保存しているとき以外は原則としてその電磁的記録(電子データ)を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければならない』と規定しています。

 帳簿とは、総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳、売上帳などのことで、書類とは、貸借対照表、損益計算書、棚卸表などの「決算関係書類」や、注文書、契約書、領収書、その他取引関係の書類などの「取引関係書類」をいいます。

 また、保存期間については、平成23年12月税制改正により青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間が9年とされたことに伴い、平成20年4月1日以後に終了した事業年度で欠損金が生じた場合には、帳簿書類の保存期間が9年間に延長されていますし、平成27年度及び平成28年度税制改正により、平成30年4月1日以後開始する欠損金の生ずる事業年度においては、帳簿書類の保存期間が10年間に延長されています。

  • 帳簿書類の保存方法

 次に、その保存方法について、帳簿書類については、紙による保存が原則といっています。 さらに、電子計算機で作成した帳簿書類についても、電子計算機からアウトプットした紙により保存するのが原則としています。

 そして、紙による保存以外の保存方法として認められるのは、以下のようになっています。

 保存期間の最後の2年間に当たる6年目及び7年目の帳簿書類(一定の書類については最後の4年間)は一定の要件を満たすマイクロフィルムにより保存することを、マイクロフィルムリーダ又はマイクロフィルムリーダプリンタを設置することを条件として認めています。

 なお、平成23年12月の税制改正により、青色欠損金額の繰越控除制度の規定の適用を受ける場合の帳簿書類の保存期間が9年間に延長されたことに伴い、8年目と9年目においてもマイクロフィルムによる保存を行うことができます。

 それから、サーバ・DVD・CD等に記録した電磁的記録(電子データ)のままで保存することも認められていますが、この場合には、備付けを開始する日の3か月前の日までに、所轄税務署長に対して申請書を提出して承認を受ける必要があります。

 この承認を受けるためには、自己が電磁的記録により最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する帳簿書類が一定の要件を満たしていることが必要で、つまり、作成されたデータと同じものが、いつでも帳簿書類のデータとして法律の要件を満たして見られる状況にあることが求められます。

  • スキャナ読み取りの保存方法

 最近、話題のスキャナ読取りの保存も要件緩和が進み増加していくように見受けられますが、保存すべき書類のうち、棚卸表、貸借対照表及び損益計算書並びに決算に関して作成されたその他の書類を除いて、一定の書類(「取引関係書類」)について、スキャナ読取りの電磁的記録による保存を行うことを認めています。

 この場合にも、保存しようとする日の3か月前の日までに所轄税務署長に対して申請書を提出し、承認を受けることが必要です。

 承認を受けるためには、取引により作成又は受領した書類は、その取引の事実を証明するための非常に重要な証憑であるため、その書類の電子保存に当たってはその真正性を十分に担保することが必要となりますので、例えば、重要な書類について適正事務処理要件を満たした体制で、一定期限内にスキャニングしてタイムスタンプ付与までを行わなければならないなど欠かせない要件が求められています。

 なお、帳簿については、スキャナ読取りの電磁的記録による保存を行うことはできません。

 以上、帳簿書類の保存の概要をご紹介いたしました。紙による保存が原則と言われていましたがデータ保存も申請により認められておりますので、どのような経理体制でどのような経理ルールの下でどのように保存するか、社内の体制を見直す機会に検討してみてはいかがでしょうか。

(今野拓治)

 編集後記

12月になり、夕方の帰宅時に駅の近くで郵便局の方が年賀状を販売する姿を見掛けるようになりました。日本郵便は、一通でも多く元旦に年賀状をお届けする取り組み、短期外務アルバイトの確保難、年賀状の取扱数の減少等の理由から 1月2日の年賀状配達を休止すると発表しています。
メールやSNSの普及で年賀状を出す人の数も減ってきているのでしょう。
私は毎年年賀状を出しますが、いつも投函が遅くなってしまいます。来年の年賀状は元日に届けて貰えるよう早目に出すようにしたいと思います。

              (星野奈緒子)